最高裁判所第二小法廷 昭和34(オ)1176 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人三浦強一の上告理由第一点について。
本件渡船事業開始の当初、昭和二七年八月から同二八年八月までの間、組合員各
自に対し毎月平均金九千余円の利益金の配当がなされていたこと、本件渡船の利用
者は年を追つて増加し、渡船料も値上げせられたことは原判決の認定するところで
あつて、特に上告人側より利益の減少を来すべき何らかの事情について主張立証の
ない本件において、原判決が昭和二九年七月以降の各組合員に配当すべき利益の額
を毎月少くとも金八千円と計上したことをもつて所論のような違法ありとすること
はできない。論旨は理由がない。
同第二点について。
所論の点に関する原判決の説示は措辞妥当を欠く点あるもその趣旨とするところ
は、本件組合の業務執行者は組合契約書第九条により毎年一回総組合員の決議によ
つて定められるものであるが、その決議なき限り任期は継続するも、一年を過ぎた
後は業務執行者はその任を辞する義務があるとするにあることは判文上看取される
ところであり、原判決の挙示する証拠上、右解釈を不当とする理由はない。所論は
原判決の右判旨と相容れない解釈を前提とするものであつて、とることはできない。
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同第三点について。
原判示「別紙第一目録記載の旅客定期航路事業免許による権利」とは、右免許に
もとづいて行われる本件組合の渡船事業に関する営業一切を指称するものであるこ
とは、原判決がとくに「営業権に類する一種の財産権」と説示しているところから
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も推知されるのであつて、右営業上の権利に関する共有関係をみとめた原判決に所
論のような違法ありとすることはできない。�
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
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